ALSにおけるコミュニケーション障害の予測因子
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
気管切開・人工呼吸器(TPPV)下にある筋萎縮性側索硬化症患者76例において,意思伝達障害の進行に関する予測因子を検討した.意思伝達可能(stage I),困難(stage II~IV),不能(stage V)の3群間においてTPPV装着まで期間,経管栄養まで期間,完全四肢麻痺までの期間で有意差がみとめられた.予後予測因子として,stage IIへの進展因子は,発症後2 年以前の呼吸器装着と完全四肢麻痺,stage Vへの進展因子は発症後2年以前の眼球運動障害出現が検出された.したがって,呼吸器装着,完全四肢麻痺までの進行速度が速いこと,また眼球運動出現までの速度が速いことが,意思伝達障害を予測する因子となりうる.
- 日本神経学会の論文
日本神経学会 | 論文
- 書字動作の神経科学 : 書字運動の計算理論モデルを中心に
- 重症筋無力症に合併した難治性バセドウ眼症の1例
- 神経サルコイドーシスの診断基準案
- 大腸癌とその転移にともなう凝固線溶系の異常により脊髄円錐部出血をきたした1例
- 垂直性共同視麻痺を呈した両側延髄内側梗塞の1例