完全房室ブロックをきたしたDuchenne型筋ジストロフィーの1例
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概要
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完全房室ブロックをきたし人工ペースメーカー植え込みを施行したDuchenne型筋ジストロフィー(DMD)の一例を報告した.症例は40歳,男性である.ジストロフィン遺伝子のエクソン49-52に欠失をみとめた.上田ステージVIIIで人工呼吸療法を施行していたが,心筋障害は軽度であった.一過性の完全房室ブロックをきたした後一時回復したが,10日後にふたたび完全房室ブロックとなり人工ペースメーカーの植え込み術を施行した.心臓電気生理学検査ではA-H間隔が146ms,H-V間隔が70msと軽度延長をみとめた.完全房室ブロックをきたしたDMDの報告はまれであるが,長期生存例が増加するにつれ今後増加する可能性もあり注意すべきである.
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