MRI上亜急性連合性脊髄変性症類似の後索病変を呈したSjögren症候群の1例
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概要
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症例は67歳男性である.60歳時にANCA関連血管炎・Sjögren症候群(SjS)を発症後,上肢の感覚性運動失調が出現した.受診時,両上肢の感覚性運動失調をみとめるが下肢の深部感覚は保たれていた.軽度の大球性高色素性貧血があり頸髄MRIで楔状束に限局した病変をみとめた.血清ビタミンB12,葉酸,血漿メチルマロン酸,血清/尿中ホモシステインは正常範囲内で,ビタミンB12筋注も無効だった.本例の深部感覚障害はSjSによる後根神経節障害が原因でありMRI所見は楔状束線維のWaller変性を反映したものと考えた.SjS関連脊髄病変は通常薄束を主体とするが,楔状束に限局した病変を示すばあいもありうる.
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