早期胃癌発見の契機になったStreptococcus salivarius菌血症・髄膜脳炎の1例
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概要
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症例は70代男性である.末期腎不全に対し血液透析中であった.ある朝から発熱,頭痛,意識障害が出現し,救急搬送された.髄液検査で細胞7,912/mm3(多形核球88%),蛋白786mg/dl,糖4mg/dl(血糖118mg/dl)より細菌性髄膜脳炎をうたがい,セフトリアキソン,アンピシリン/スルバクタム合剤投与により,すみやかに改善した.血液細菌培養でStreptococcus salivarius(S. salivarius)が検出された.消化管悪性腫瘍検索のため胃内視鏡検査を施行したところ,早期胃癌が発見された.S. salivarius-菌血症・髄膜脳炎では,消化器癌合併の可能性がある.
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日本神経学会 | 論文
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