トラフ値,血中濃度下面積測定がシクロスポリンA至適用量設定に有用であった慢性炎症性脱髄性多発神経炎の2症例
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概要
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免疫グロブリン大量静注療法(IVIg),ステロイド治療,血漿交換療法(PE)では再発抑制できずシクロスポリンA(CYA)により寛解期間が延長した慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)症例を経験した.症例1は58歳女性,症例2は35歳男性,IVIgにPEとステロイド治療の併用をおこなったが短期間で再発寛解をくりかえした.IVIgとCYAの併用療法に切りかえ,いずれもトラフ値200ng/ml 以下,血中濃度下面積(AUC)2,500ng/ml ・hを目標にCYA投与量を調整し,寛解期間は数カ月まで延長した.本症例はCIDPでのCYA至適用量決定にトラフ値やAUC測定が重要であることを示唆している.
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