吃逆を主訴とし,infliximabが奏効した難治性神経ベーチェット病の1例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
症例は22歳男性である.ぶどう膜炎あり.難治性吃逆の精査で撮影された頭部MRIにて,左中脳~視床を中心に造影効果をともなう病変をみとめ当科に精査入院となった.右同名上1/4盲,左散瞳・対光反射消失,左不全片麻痺と両側錐体路徴候をみとめ,HLA-B51陽性,髄液中IL-6は998pg/mlと著増していた.神経ベーチェット病と診断しステロイド,メソトレキセートなどで加療したが髄膜炎などで再発をくりかえした.infliximab 5mg/kgを0週,2週,6週,以後8週毎に投与したところ,再発を以後みとめず,髄液中IL-6値も低値で維持できた.infliximabは難治性神経ベーチェット病において有効と考えられた.
- 日本神経学会の論文
日本神経学会 | 論文
- 書字動作の神経科学 : 書字運動の計算理論モデルを中心に
- 重症筋無力症に合併した難治性バセドウ眼症の1例
- 神経サルコイドーシスの診断基準案
- 大腸癌とその転移にともなう凝固線溶系の異常により脊髄円錐部出血をきたした1例
- 垂直性共同視麻痺を呈した両側延髄内側梗塞の1例