突然発症した片側舞踏病を主症状とした本態性血小板血症の1例
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概要
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症例は68歳女性である.突然発症した右上下肢の舞踏病と血小板増加で入院した.検査で白血球(14,000/μl ),血小板(188.3×104/μl )の増加をみとめた.骨髄の細胞数,とくに巨核球の増加(550/μl)をみとめたが,異形成はみとめず,染色体は正常核型で本態性血小板血症と診断した.頭部MRIで左淡蒼球から被殻にT1強調画像で高信号がみとめられた.画像所見は糖尿病性片側舞踏病に類似していたが,糖尿病の存在は否定された.本例は真性多血症にともなう舞踏病で推測される微小循環不全にともなう出血や虚血によるものと似た病態と考えられた.
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日本神経学会 | 論文
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