シンポジウム07‐2 Atypical types of dementia非典型認知症 非典型認知症への臨床的アプローチ
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
非典型認知症では健忘以外の高次脳機能障害が前景に立つが,それらに対し臨床的にどうアプローチしていくかは未だ手探りの状態である.変性性認知症でみられる"行為"の障害も,対象の受容の段階から最終的な出力の手前まで多くの段階での機能異常が原因となりうる.詳細な検討から後部皮質萎縮症では視覚性注意障害が,進行性核上性麻痺では対象のある意図的な運動の制御の障害が"行為"に影響していると考えられ,それぞれ視覚背側路,補足運動野の関与が示唆された.神経心理学的検索と神経放射線学的検討を統合することにより症状の背後にある機能異常とその神経基盤を明らかにし,各認知症の病態やその進展の特徴を知ることが重要である.
- 日本神経学会の論文
日本神経学会 | 論文
- 書字動作の神経科学 : 書字運動の計算理論モデルを中心に
- 重症筋無力症に合併した難治性バセドウ眼症の1例
- 神経サルコイドーシスの診断基準案
- 大腸癌とその転移にともなう凝固線溶系の異常により脊髄円錐部出血をきたした1例
- 垂直性共同視麻痺を呈した両側延髄内側梗塞の1例