筋萎縮性側索硬化症におけるFrontal Assessment Batteryによる前頭葉機能評価
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概要
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Frontal Assessment Battery(FAB)をもちいて筋萎縮性側索硬化症(ALS)の前頭葉機能を評価した.対象はMMSEが24点以上で,発語と上肢の運動が十分に保たれ,呼吸困難をみとめない孤発性ALSの24例である.FABの結果を健常対照群と比較するとともに,ALS Functional Rating Scale(ALSFRS)および呼吸機能との相関の有無を検討した.ALS群ではFABの点数が健常対照群と比較して有意に低下しており,とくに類似性の理解と語の流暢性の低下が明らかであった.また,FABの点数はALSFRSおよび呼吸機能との間に相関をみとめなかった.以上よりALSには前頭葉機能障害が存在すると考えられた.
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