シンポジウム12‐4 神経疾患の臨床研究を目指したコンソーシアム 本邦の痙性対麻痺に関する全国多施設共同研究体制(JASPAC)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
遺伝性痙性対麻痺(Hereditary Spastic Paraplegia:HSP)は下肢の痙縮と筋力低下を呈する神経変性疾患群であり,現在,SPG1~48の遺伝子座と20を越える原因遺伝子が同定されている.HSPは同じ病型でも家系内・家系間で多彩な臨床像を呈することや,逆にことなる病型でもよく似た臨床像を呈することが知られており,臨床像のみでHSPの病型診断をおこなうのはきわめて困難である.全国多施設共同研究体制であるJapan Spastic Paraplegia Research Consortium(JASPAC)では,HSPの網羅的な遺伝子診断サービスを提供している.今後,JASPACにより,本邦HSPの分子疫学と分子病態が明らかにされ,治療法開発へと向かうことが期待される.
- 日本神経学会の論文
日本神経学会 | 論文
- 書字動作の神経科学 : 書字運動の計算理論モデルを中心に
- 重症筋無力症に合併した難治性バセドウ眼症の1例
- 神経サルコイドーシスの診断基準案
- 大腸癌とその転移にともなう凝固線溶系の異常により脊髄円錐部出血をきたした1例
- 垂直性共同視麻痺を呈した両側延髄内側梗塞の1例