GJA12 遺伝子変異をみとめず,新規の白質ジストロフィーがうたがわれた1例
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概要
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症例は50歳女性である.3歳頃に歩行障害で発症し,眼振,小脳失調,痙性麻痺などが緩徐に進行し,頭部MRIで髄鞘低形成と思われる所見をみとめた白質ジストロフィーの1例を経験した.両親はいとこ婚で姉に同様の症状があり,遺伝形式は常染色体劣性遺伝と考えられた.GJA12 遺伝子変異はみとめず,また既報の常染色体劣性遺伝を呈するhypomyelinating leukodystrophy症例と比較して,下肢の著明な末梢神経障害をみとめた点,発症年齢がやや高く経過が長い点,歩行障害で発症した点が特徴的で,新規の白質ジストロフィーがうたがわれた.
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