抗MuSK抗体陽性の重症筋無力症にネフローゼ症候群が合併した1例
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概要
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症例は40歳,男性.ろれつ不良,嚥下困難,複視,両上肢脱力感を自覚し受診した.エドロホニウム試験陽性で,反復刺激誘発筋電図でwaningをみとめた.抗アセチルコリン受容体抗体は陰性で,抗筋特異的チロシンキナーゼ(MuSK)抗体が陽性であることから,抗MuSK抗体陽性の重症筋無力症(MG)と診断した.その後,球麻痺症状の増悪による誤嚥性肺炎を生じ緊急入院した.入院時検査で高度蛋白尿と低アルブミン血症をみとめ,腎生検で糸球体基底膜にIgG4の沈着をみとめ,膜性腎症と診断された.本症例の抗MuSK抗体のIgGサブクラスもIgG4優位であり,抗MuSK抗体と膜性腎症との関連が推測された.
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