髄液中IL‐10高値から髄液細胞診をくりかえし陽性所見をえた眼内中枢神経原発B細胞悪性リンパ腫の1例
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概要
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症例は視力低下で発症,眼内悪性リンパ腫と診断され,治療半年後,急性意識障害を呈した73歳女性例である.当初,悪性リンパ腫の既往が不明で,画像上延髄・脊髄のびまん性腫大をみとめ,ステロイドパルスで軽快をえたが,髄液IL-10高値が判明し,髄液細胞診をくりかえしClass Vの所見をえ,悪性リンパ腫髄膜浸潤と診断した.本例にみとめられた画像所見は,リンパ腫の直接浸潤のみで説明可能かは問題として残るが,リンパ腫の経過中おこりうる所見として,参考に供することとした.また髄液中IL-10高値より髄液細胞診をくりかえすことで悪性リンパ腫髄膜浸潤を示唆する所見をえたことは有用と考え,報告した.
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