帰化アサガオ類の種子は火炎放射およびその後の湛水処理で全滅する
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概要
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種子の乾熱処理および火炎放射処理が帰化アサガオ類(ホシアサガオ(Ipomoea triloba),マメアサガオ(I. lacunosa),マルバアサガオ(I. purpurea),マルバアメリカアサガオ(I. hederacea var. integriuscula)およびマルバルコウ(I. coccinea))の発芽に及ぼす影響と,火炎放射後の湛水が種子の生存に及ぼす影響について調査した。80°Cで30分間乾熱処理した場合,5草種の発芽率(吸水,膨潤した種子の割合)は21.1∼97.8%であった。マメアサガオ(21.1%)とマルバアサガオ(47.8%)を除く3草種は,72.2∼97.8%と高い発芽率を示した。一方,火炎放射処理を3秒間行った場合,発芽率は94.4∼100.0%と5草種ともほぼ完全に発芽した。さらに火炎放射処理後の種子は湛水条件下に2ヶ月間埋土されることにより,5草種全てにおいて100%死滅することがわかった。本研究より帰化アサガオ類の防除において,種子散布後に圃場地表面を火炎放射処理し,その後湛水することが有効であることが示唆された。
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