難治性急性骨髄性白血病におけるG‐CSF,Cytosine Arabinoside同時併用療法の試み
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概要
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難治性急性骨髄性白血病(AML)のAra-Cに対する感受性を高めることを目的としたG-CSFとの同時併用療法を試みた。対象はAML 13例(再発例10例),年齢中央値は46歳(17∼70歳)であった。治療はAra-C少量療法を主体に,G-CSFを併用して行った。完全寛解(CR) 5例,部分寛解(PR)は4例に得られ,有効率(CR+PR)は69.2%であった。再発例10例のうち5例にCR, 3例にPRが得られた。しかしCRおよびPR持続期間はいずれも短かかった。AML-MO, MDSからの移行例,de novo AML with trilineage meylodysplasia (AML/TMDS)症例はいずれも無効であった。また無効例中検討した3例ではいずれもG-CSFを含む培地での白血病コロニーの形成がみられなかった。副作用は骨髄抑制が主であり,感染症の合併が高頻度にみられた。本療法の有効性に関してはprospectiveに計画された多数例での検討が必要である。
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一般社団法人 日本血液学会 | 論文
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