嚢胞性変化を伴う肺脂肪腫性過誤腫の1切除例
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概要
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症例は67歳女性.当院で2009年5月に右乳癌,同年6月に左乳癌に対し,それぞれ乳房部分切除術を施行,同年10月に甲状腺癌に対し甲状腺全摘術を施行した.2012年1月胸部CT上,左肺S8に1.5 cm大の結節影,左肺舌区先端に径6 cm大の壁不整を伴う嚢胞病変を認めた.6ヵ月後のCTで左肺S8の結節影の増大傾向を認めたため,転移性肺腫瘍を疑い胸腔鏡手術を施行した.左肺舌区末梢の嚢胞病変,および左肺S8の結節性病変に対し肺部分切除を行った.病理組織学的に左肺S8の腫瘍は甲状腺癌肺転移,左肺舌区の嚢胞は嚢胞壁に結節を認め,嚢胞性変化を伴う肺脂肪腫性過誤腫,lipomatous hamartomaと診断した.
- 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会の論文