新しい澱粉定着技術の適用による品質向上と環境負荷低減
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
板紙では,省資源化やCO<SUB>2</SUB>削減の観点から軽量化(=薄物化)が進められているが,紙力強度を維持するために紙力剤などの薬品コストが増大する問題が生じている。<BR>板紙の主原料である段古紙には数%オーダーで澱粉が含まれており,段古紙とともに抄紙工程に持ち込まれた澱粉は,通常,微生物によって分解され排水処理工程へと流出している。これらの澱粉は新しい微生物コントロールの適用により分解を抑制することができても,水中に溶存した澱粉を製品に留めることができず活用されないままであった。<BR>本稿では,新たに開発した澱粉定着剤を用い,新微生物コントロールシステムとの併用効果について検証した。<BR>実機試験の結果,段古紙由来の澱粉分解を抑制し繊維に定着させることで,製品紙力が向上し,排水CODも低減できることが明らかとなった。
- 紙パルプ技術協会の論文
紙パルプ技術協会 | 論文
- 塗工紙の含有水分と圧縮挙動
- 紙の内部散乱光特性の評価
- 抄紙坪量プロファイル調整装置(特開平8-176988)
- 水分計を利用した塗工量測定 (第18回紙パルプ計装技術発表会特集)
- 地球温暖化対策-20世紀後半異常社会からの脱却