バイオマスボイラー木屑搬送コンベア温度監視システムの導入と課題
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概要
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北越紀州製紙関東工場勝田工務部では,建築廃材や間伐材,ペーパースラッジなどを燃料とする木質バイオマス発電ボイラーを2006年9月に営業運転を開始した。<BR>このバイオマス発電ボイラーでは,主な燃料である,木質燃料の搬送にベルトコンベアが使われている。他社の事例では,この搬送コンベアでの火災の事例が報告されている。この火災事例に対して,早期発見,延焼防止を目的とする,コンベア温度監視システムを,2012年5月に設置した。<BR>本稿では,「バイオマスボイラー木屑搬送コンベア温度監視システムの導入と課題」と題して,コンベア温度監視システムの機器選定から設置工事,操業状況について報告する。<BR>以下に概略を述べる。<BR>1.機器選定においては,以下4種類のシステムについて比較を行った。<BR>(1)光ファイバー式温度分布システム<BR>(2)熱(火災)感知線システム<BR>(3)熱電対/測温抵抗体システム<BR>(4)赤外線サーモグラフィーシステム<BR>それぞれのシステムより,測定精度,機器に対して広範囲で測定可能,火災位置特定が可能,導入コスト,バイオマスボイラーの定期点検の期間内で工事完了可能,等を考慮して,「光ファイバー式温度分布システム」を採用する事とした。<BR>2.設置工事は,該当する各コンベアの形状により異なる以下4種類の布設方法を計画し実施する事とした。<BR>(1)非密閉式ベルトコンベアタイプ<BR>(2)密閉式ベルトコンベアタイプ<BR>(3)密閉式チェーンコンベアタイプ1(コンベアフライトのバタツキ小)<BR>(4)密閉式チェーンコンベアタイプ2(コンベアフライトのバタツキ大)<BR>この「バイオマスボイラー木屑搬送コンベア温度監視システム」は,5月に稼動して以来,大きなトラブルも無く,正常な監視状態にある。
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