三島工場N10マシンの操業経験
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概要
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塗工紙の国内需要の8%は中国やヨーロッパの最新設備によって製造されたコスト競争力の高い製品である。一方,国内の塗工紙マーケットは軽量化へシフトしている。輸入紙に品質,コスト競争力で勝る体制とすること,軽量化へのニーズに対応するため,三島工場にN10マシンを建設した。N10マシンは品種により塗工方式を使い分けできるように,ブレードコーターとロールコーターを併設し,さらにオンラインで多段カレンダーを設置した当社初のオンマシンブレードコーターである。<BR>稼動当初は自動化された設備の多数のインタロックによるトラブルが発生したが,稼動前に懸念していた高速でのコーターパートの通紙や塗工開始,オンラインマルチニップカレンダーの光沢発現性やロール破損事故もなく,順調に稼動している。フォーミングロールがサクションロールのギャップフォーマー,トランスファーベルトを採用したプレスパート等,新しい型式のマシンであるため,地合や表裏差が課題と考えていたが,計画とおりの品質を得ることができた。また,サイズプレスでの澱粉下塗り後にロールコーターで塗料を薄塗りすることで,計画通りの紙腰の強い軽量微塗工紙を製造することができた。
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