ファジィ制御による排水pH制御実施事例
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概要
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王子板紙株式会社佐賀工場は,2系列の排水処理設備を有しており,1系列が古紙処理プラント排水を活性汚泥+加圧浮上で処理し,もう1系列が抄紙プラント排水を活性汚泥+凝集沈殿で処理し,工場西側を流れる福所江川に放流している。<BR>これらの排水処理設備には,排水pHの調整用にPID制御が7ループあるが,その制御性は決して満足いくものではなかった。一般的にpH制御の中和反応は非線形であり,更に排水プラントの場合は,pH計設置場所の制約によりむだ時間が長く,排水量変化によりむだ時間も変化する。従って,pH制御に時間をかけてPIDパラメーターをチューニングするがその結果は,あくまでもチューニング時の排水プラント状態における代表パラメータを求めているだけで,全てのプラント状態を満足できるものとはなっていない。<BR>本稿では,このpH制御7ループの内,制御性が悪く,かつ改善要求が強かった2ループにファジィ制御を導入し,排水流量やむだ時間の変動に対して非常に良好な制御性を示し,薬品費削減につながったことを報告し,併せて導入した2ループのファジィ制御の原理について報告する。
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