積分球型UV分光光度計によるラテックス表面濃度分析
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概要
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本報では, 拡散反射光の全てを検出し反射率の絶対値を直接的に測定できる積分球型UV分光光度計を用いて塗工層のラテックス表面濃度を評価する手法について検討を行った。今回の検討では, ラテックスが均一に分布する系を想定したKubelka-Munk式を用いて散乱係数と吸収係数を決定し, 異なるラテックス量を含有する塗料の測定から, これら係数のラテックス濃度依存性を決定した。また, 実測した散乱係数と吸収係数のラテックス濃度依存性を用い, ラテックスが深さ方向に分布することを想定したKubelka-Munk式を解くことにより, 塗工層表面からある与えられた深さまでの領域に存在するラテックスの平均濃度 (ラテックス表面濃度) と反射UV測定の反射率との関係を検討した結果, 塗工層表面から深さ約1~1.5μm程度までの領域に存在するラテックスの平均濃度を決定できることが導き出されたのでここに報告する。
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