製紙用ゴムロールの超音波探傷システムの開発
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概要
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現在まで抄紙用ゴムロールの剥離検出方法は打音, 触覚, 視覚等, 検査員の感性による定性的な検査手法で行われている。そこで非破壊検査で定量的な剥離検出を目標に製紙用ゴムロール超音波探傷システムの研究開発に着手し, 判定手法の確立, 並びに特許申請を経てシステムを完成させた。本システムはロール表面から超音波を入射させ剥離部境界面から生じる反射波の位相情報に着目することにより剥離を検出する。開発装置は現在まで全国で6工場, 検査本数で数十本の検査実績があり, 装置運用により, ゴムロールの剥離を迅速かつ定量的に検出可能なことが確認されている。更に本システムの検査データは電子的に保管されるため, 経年的なデータの追跡, 調査, 評価を行うことによりゴムロールの信頼性向上, 製品の品質安定に寄与することが可能である。本稿は本システムの原理, 開発内容及び実際の検査事例について紹介する。
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