有機白色顔料を含む塗工層の構造解析―2
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概要
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近年, 塗工紙への要求の多様化に伴い, 白紙光沢, 白色度, 不透明度など光学的特性に特徴を持たせた塗工紙の開発が行われており, 有機顔料の使用が増えてきている。一般的に高光沢紙を製造するときはカオリンクレイが用いられるが, 微粒炭酸カルシウムでも有機顔料と組み合わせることで, 光学的特性の優れた塗工紙が得られることがわかった。これら塗工紙の塗工層構造を解析結果から, 板状のカオリンクレイを用いない塗工紙でも有機顔料の存在により, 塗工層内部の空隙量が増えることが確認できた。また, 有機顔料として大小2種類の中空粒子を評価した結果, 塗料の流動性に差があり, 塗工紙の仕上げ条件次第で白紙光沢の発現性も異なることがわかった。目標とする塗工紙品質を得るためには, 無機顔料の選択はもちろん, 有機顔料をいかに選択するかが重要である。本報では, これらの検討結果について報告する。
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