最新のスクリーン技術―画期的省エネルギースクリーンと流体遮断による粘着除去スクリーンプレート―:―画期的省エネルギースクリーンと流体遮断による粘着除去スクリーンプレート―
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概要
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最近のスクリーン技術はバータイプシリンダーの開発を契機にドラマティックに進化してきた。特に古紙処理共通の課題である粘着除去, 世界的な環境保護対策の観点からの省エネルギー, これら二つの課題に関して大きな改良を可能とした技術として評価されている。弊社ではNewWave Basketとして, この技術を確立し, これを核に新しいスクリーン "グランフロー" を開発, 平成12年度には日本紙パルプ技術協会から最も優秀な開発として栄誉ある佐々木賞を頂くことが出来た。更なる省エネルギーは可能か, 更なる粘着除去効果の向上は可能か, この二つを命題に開発を継続し, 弊社では幾つかの新手法と新型スクリーンを確立することが出来た。スクリーンにおける省エネルギーは直接的な動力負荷の低減と間接的に省エネルギーにつながる処理能力アップの二つの手法がある。即ち, 動力負荷に大きく影響する要素は回転するハイドロフォイル (アジテーター) であり, 処理能力に関係する要素はスクリーンシリンダーの開口部の面積とシリンダーの詰りを防止するフォイルの洗浄能力である。洋紙マシン前やDIPに有効なInward Flow Screenと板紙や粗選スクリーンとして有効なOutward Flow Screenの両方において, これらの省エネ要素を最適化して従来型スクリーンと比較して50%から70%のエネルギーを削減できる画期的なスクリーンが誕生した。また, 粘着物除去をはじめとして, 微細異物の除去性能の更なる大幅な改善を可能とする新しい理論に基づくスリットプレートが誕生した。この理論はスリット幅やプレート表面のプロファイル (下流傾斜面角度) など機械的な要素で除塵効果を定めようとするものではなく, 流体乱流の異物遮断効果を利用したもので, 世界で初めての提唱である。
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