用紙が二次転写部に突入する際に発生する局所的な位置ずれ発生メカニズムに関する研究
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概要
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タンデム型プリンタの特に厚紙通紙時に,一次転写部で発生する局所的なドット位置誤差が問題となっている.本研究では,局所的なドット位置誤差が発生するメカニズムを有限要素法 (FEM) 解析により明らかにした.まず始めに,転写ベルト駆動システムの振動特性を実験的に明らかにした.続いて,ベルト,用紙,ローラの挙動,変形を振動特性に基づいたFEM解析によって算出した.最後に,計算により算出されたベルト速度変動が,実験値との比較により妥当であることを確認した.計算による解析の結果,厚紙先端が二次転写ニップ領域に進入する時の衝撃によるベルトテンションや駆動軸トルクの変動が,一次転写部のベルト速度変動による局所的なドット位置誤差を発生させると考えられる.以前から,鉄鋼の圧延システムと同様にベルト駆動システムにおいては,その衝突によって駆動軸におけるトルク変動が発生することは知られていた.しかし,今回の結果から,用紙とベルト間の接触力に起因するベルトテンションの変動も発生要因と考えられる.計算によって,ジターによる画質劣化レベルが予測可能であることを明らかにした.
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The Imaging Society of Japan | 論文
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