Multicentric Reticulohistiocytosisの1例
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概要
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47歳,女性。初診の約2年前,前額部に紅色丘疹が出現した。顔面全体と頚部,前腕にも同様の皮疹が拡大し,手指に結節が多発,全身の関節痛を伴うようになったため,当院を受診した。初診時,顔面・耳介・頚部に径3~4mmの紅色丘疹が多発,集簇しており,前腕にも散在していた。手指に紅褐色の結節が多発し,手指関節は腫脹していた。レントゲンでは手指関節,CTでは両肩,両股関節の関節炎が認められた。皮膚生検ではすりガラス様の好酸性の細胞質を有する組織球様細胞の増殖があり,multicentric reticulohistiocytosisと診断した。免疫染色ではCD68,CD10が陽性であった。悪性腫瘍の合併は認められなかった。プレドニゾロン20mg/dayと,メソトレキセート6mg/weekを併用したところ関節炎の進行は停止し皮疹も徐々に縮小してきている。
- 日本皮膚科学会西部支部の論文
日本皮膚科学会西部支部 | 論文
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