遅発性に認められたS‐カルボキシメチル‐L‐システイン(ムコダイン)による固定薬疹の1例
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概要
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症例は40歳の女性。5ヵ月前耳鼻科より処方されたリゾチーム塩酸塩,S-カルボキシメチル-L-システイン(SCMLC,商品名ムコダイン<SUP>®</SUP>),デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物(メジコン<SUP>®</SUP>)を内服し,2日後に上口唇のそう痒,ピリピリ感が出現した。2010年3月当科を受診した。初診時上口唇に色素沈着性の爪甲大の局面を認めた。固定薬疹を疑い,各薬剤について1週間に1剤の内服誘発テストを施行した。SCMLC内服3日後に色素沈着部のそう痒,紅斑を認め,陽性と判定した。SCMLCの薬疹を疑った場合,遅発性となる可能性を考慮し,内服誘発テストを施行する必要があると考える。
- 日本皮膚科学会西部支部の論文
日本皮膚科学会西部支部 | 論文
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