熊本県の一診療所で経験されたTrichophyton tonsurans感染症13例の集計
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概要
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2005年5月からの4年間に熊本の一診療所で経験された<I>T. tonsurans</I>による白癬の13例を報告した。年齢は11歳から18歳までの男性で,中学3例,高校8例の柔道部員が11例,兄が柔道部1例,小学生レスリング選手1例であった。臨床型は頭部白癬が6例(black dot型4例,炎症型2例),体部白癬が8例(顔5例,上腕1例,胸1例,大腿1例)で,頭部白癬と体部白癬の合併例が1例あった。全例にヘアブラシ検査を行った。ヘアブラシ検査陽性の体部白癬と頭部白癬の6例は塩酸テルビナフィン(TBF)の内服治療により2~3ヵ月後に菌は陰性化した。さらに症例の所属する7団体125名の調査で15例(12.0%)がヘアブラシ検査陽性であった。本症の治療及び公衆衛生的な管理のために,一診療所の役割について考察した。
- 日本皮膚科学会西部支部の論文
日本皮膚科学会西部支部 | 論文
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