皮膚平滑筋肉腫の2例
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概要
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症例1は88歳の女性。2年前に右下腿前面の紅色結節を自覚し,徐々に結節は増大した。右下腿前面に7×6cm,弾性軟の皮下腫瘤を認めた。皮膚生検を行い,組織学的にmalignant fibrous histiocytomaと考えた。腫瘍切除術を行い,HE染色,免疫染色,電子顕微鏡検査の所見から,皮膚平滑筋肉腫の皮下型と診断した。半年後に局所再発を認め,下肢切断術を行った。症例2は79歳の女性。5∼6年前,右下腿前面の結節を自覚し,徐々に増大した。8×6cm,弾性軟の皮下腫瘤を認めた。皮膚生検を行い,組織学的に皮膚平滑筋肉腫の皮下型と診断した。右脛骨,肝,肺への転移を認めた。2例とも,近医外科を受診し問題ないと言われ放置し増大した症例である。早期診断のための皮膚生検が必要であり,医師の責任の重さを感じた。
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日本皮膚科学会西部支部 | 論文
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