再生不良性貧血が疑われた皮膚骨膜肥厚症の1例
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概要
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20歳,男性。家族に同症はなし。小学生頃からばち状指を自覚し,16歳頃より多発関節炎で近医整形外科に通院していた。20歳時,初診。前額部および頬部の深い皺襞,頭部のいわゆる脳回転状皮膚,ばち状の指趾,両手・足・膝関節の腫脹,疼痛を認めた。単純骨レントゲン写真で,四肢・手指骨の骨膜肥厚がみられた。全身検索で明らかな病変はなく,原発性皮膚骨膜肥厚症と診断した。25歳頃より貧血が出現し,28歳頃より血小板減少もみられるようになった。骨髄穿刺ではdry tap,骨髄生検では,脂肪髄で造血巣をほとんど認めず再生不良性貧血が疑われた。ステロイド全身投与にて一旦貧血の改善,血小板の増加がみられたが,漸減にて徐々に増悪を認めた。
- 日本皮膚科学会西部支部の論文
日本皮膚科学会西部支部 | 論文
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