肺癌を合併し,抗デスモグレイン3抗体陽性であった水疱性類天疱瘡の1例
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概要
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水疱性類天疱瘡で肺癌の合併が明らかとなった1例を経験した。症例は65歳,男性。体幹,下肢にび漫性紅斑を,背部から上腕に浮腫性環状紅斑を認め,小豆大の小水疱を数個伴っていた。小水疱の生検では表皮下水疱を認め,蛍光抗体間接法では抗表皮基底膜部IgG抗体が陽性,ELISAでは水疱性類天疱瘡で認められるBP 180抗体とともに,尋常性天疱瘡に特異的に認められる抗デスモグレイン3抗体も陽性であった。全身精査の結果,左下葉S6に肺癌(T1N3M0,stage III b,扁平上皮癌)が見出された。水疱性類天疱瘡における悪性腫瘍合併および抗デスモグレイン3抗体陽性の意義について検討した。
- 日本皮膚科学会西部支部の論文
日本皮膚科学会西部支部 | 論文
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