両側乳癌の既往があった乳房外Paget病の1例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
症例は58歳の女性。初診の5年前より,肛囲に痒みを伴う紅斑が出現し,徐々に拡大。組織学的に,乳房外Paget病の診断であった。患者には,初診の10年前に右側乳癌,4年前に左側乳癌の既往があった。近年,乳房外Paget病の腫瘍細胞の進展に,アンドロゲンレセプターや,癌遺伝子産物であるerbB-2の過剰発現が関与している可能性が示唆されている。一方,乳癌では,エストロゲンとそのレセプター,およびerbB-2の過剰発現が,発癌と進展に深く関与しているといわれる。本患者が罹患した,両側乳癌と乳房外Paget病について免疫染色を行い,組織学的に検討したところ,3者ともエストロゲンレセプターとerbB-2に陽性所見を示した。
- 日本皮膚科学会西部支部の論文
日本皮膚科学会西部支部 | 論文
- 症例 Toxic Epidermal Necrolysis(TEN)型皮疹を呈したDrug-Induced Hypersensitivity Syndrome(DIHS)の1例
- Hydrocortisone17-Butyrate外用剤(Locoid)の使用経験--とくに弗素化ステロイド長期外用例について
- 多彩な皮膚病変を呈した慢性GVHDの1例
- Lupus Erythematosus Profundus に伴って筋の線維化を認めた1例
- 尿素外用剤塗布後の快適性に関する調査