ハイドロキノンモノベンジルエーテル(モノベンゾン)による汎発型白斑の脱色素治療
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
外用や紫外線療法などの治療で改善せず,顔面が白斑黒皮症様となった汎発型尋常性白斑の高齢女性3名に,ハイドロキノンモノベンジルエーテル外用による脱色素治療を行った。5%クリームで開始し,1ヵ月毎に濃度を上げた。全例2ヵ月後から淡色化が始まり,約4ヵ月で脱色素が完成した(最終濃度10~15%)。患者の満足度は大きく,このタイプの患者のQOLを考えると,治療効果を得にくい白斑治療を続けるより望ましい方法と思えた。本剤は半世紀前に我が国で化粧品に配合され,白斑黒皮症例が生じて使用が禁止された経緯がある。そのためか,本治療は有名であるにもかかわらず,邦文での症例報告や総説がほとんどない。自験例を通じて,治療の具体案を例示するとともに,その歴史や副作用に関しても記述した。
- 日本皮膚科学会西部支部の論文
日本皮膚科学会西部支部 | 論文
- 症例 Toxic Epidermal Necrolysis(TEN)型皮疹を呈したDrug-Induced Hypersensitivity Syndrome(DIHS)の1例
- Hydrocortisone17-Butyrate外用剤(Locoid)の使用経験--とくに弗素化ステロイド長期外用例について
- 多彩な皮膚病変を呈した慢性GVHDの1例
- Lupus Erythematosus Profundus に伴って筋の線維化を認めた1例
- 尿素外用剤塗布後の快適性に関する調査