プレドニゾロン局注とニコチン貼付が奏効した壊疽性膿皮症の1例
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概要
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28歳,女性。初診の4ヵ月前より鼻背部に潰瘍が出現し,病理所見で真皮に密な好中球浸潤を認めた。潰瘍の細菌培養は陰性であった。壊疽性膿皮症と診断し,ステロイド,免疫抑制剤,DDS内服による加療を開始したが,潰瘍は拡大と縮小を繰り返し難治であった。プレドニゾロン局注を併用し潰瘍は縮小したが,効果は不十分であった。ニコチン貼付を開始したところ潰瘍の著明な縮小を認め,ステロイドの内服量を漸減したにも関わらず,約4ヵ月で潰瘍は完全に上皮化した。ステロイド内服に抵抗性の壊疽性膿皮症に対してプレドニゾロン局注とニコチン貼付は試みるべき治療法と考えられた。
- 日本皮膚科学会西部支部の論文
日本皮膚科学会西部支部 | 論文
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