骨髄異形成症候群に伴った壊そ性膿皮症の1例―本邦36例のまとめ―:—本邦36例のまとめ—
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概要
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46歳,女。特発性血小板減少性紫斑病疑いで当院内科通院中。約1年前より下肢および体幹に膿疱を伴う暗紫紅色調の拇指頭大で,結節状に隆起する不整形局面が多数,出没を繰り返していた。組織学的には表皮の不規則な肥厚,真皮全層の好中球とその周囲に組織球・巨細胞が散見された。蚕食性潰瘍,瘢痕はみられなかったが無菌性であったことをあわせて,壊疽性膿皮症(増殖型)と診断した。その後の骨髄像・末梢血所見から骨髄異形成症候群(不応性貧血)の診断に至った。同様の臨床像を呈した本邦報告例について若干の文献的考察を加えた。従来は少ないと考えられてきた増殖型であるが,今回の検討ではMDS合併例のうち約14%が同様の臨床型であり,決して少ない比率ではないと考えた。
- 日本皮膚科学会西部支部の論文
日本皮膚科学会西部支部 | 論文
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