巨大胸腔内髄膜りゅうを合併した神経線維腫症の1例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
54歳,女性。母および姉に神経線維腫症あり。幼少期よりcafé au lait斑を全身に認め,思春期頃より徐々にくるみ大までの半球状に隆起した腫瘤が全身に多発してきた。初診の1年前より背部の腫瘤が急速に手拳大まで増大したため受診。術前胸部レントゲン検査にて胸腔内腫瘤を認め,胸部CT検査及び胸腔穿刺にて胸腔内髄膜瘤と診断した。神経線維腫症では,脊椎の変形を合併しやすく,そのために生じた脊柱の構造上の変形が,髄膜瘤の発生に関与すると考えられ,自験例においても後側弯の著しい部位に一致して胸腔内髄膜瘤の合併を認めた。日常診療で,神経線維腫症患者を診察する際,脊椎変形を合併している症例については,併せて胸部レントゲン検査を行い,髄膜瘤の有無について検討する必要もあると考えられた。
- 日本皮膚科学会西部支部の論文
日本皮膚科学会西部支部 | 論文
- 症例 Toxic Epidermal Necrolysis(TEN)型皮疹を呈したDrug-Induced Hypersensitivity Syndrome(DIHS)の1例
- Hydrocortisone17-Butyrate外用剤(Locoid)の使用経験--とくに弗素化ステロイド長期外用例について
- 多彩な皮膚病変を呈した慢性GVHDの1例
- Lupus Erythematosus Profundus に伴って筋の線維化を認めた1例
- 尿素外用剤塗布後の快適性に関する調査