遊走性紅斑を呈したライム病
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概要
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61歳,女性。岐阜県大垣市在住。群馬県に旅行後,左肩に,丘疹を中心にして環状紅斑が出現し,徐々に拡大した。初診時,左肩に40×30cmの境界明瞭な環状紅斑がみられ,中心に大豆大の紅色丘疹を伴った。血清中の抗ボレリア抗体はELISA法で陽性を示した。血清を用いたWestern blot法により,<I>Borrelia garinii</I>あるいは<I>Borrelia afzelii</I>によるライム病と診断した。塩酸ドキシサイクリン100mg/日内服を14日間行ったところ,内服3日後には紅斑は消退した。1999年4月以降に届出のあったライム病の症例は64例で北海道が最も多かったが,東京都・神奈川県などの都市部でも,海外感染例や他県での感染による報告があることから,流行地に限らず全国で注意が必要である。
- 日本皮膚科学会西部支部の論文
日本皮膚科学会西部支部 | 論文
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