深川市立病院皮膚科における1990年4月から2000年3月まで10年間の白せん菌相
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概要
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深川市立病院皮膚科外来における1990年4月から2000年3月までの10年間の白癬菌相を調査し検討を加えた。10年間に当科で経験した白癬患者は3563例 (男1745例, 女1817例, 不明1例) で, 外来患者総数の6.8%に相当した。男女比は, ほぼ1:1で, 年齢別では60歳台 (22.2%) に最も多く認められた。また, 月別症例数では, 6月から8月に多かった。病型別では, 足白癬が61.5%と最も多く, 次いで, 体部白癬15.5%, 爪白癬12.5%, 股部白癬7.2%, 手白癬2.7%, 頭部白癬0.3%がこれに続いた。いわゆる深在性白癬では, ケルスス禿瘡1例, 白癬性毛瘡2例, 生毛部急性深在性白癬2例, 硬毛部急性深在性白癬1例であった。白癬性肉芽腫は認められなかった。培養陽性率は, 51.7%で, その内訳は, Trichophyton rubrum 68.0%, Trichophyton mentagrophytes 28.0%, Microsporum canis 2.9%, Trichophyton verrucosum 0.4%, Epidermophyton floccosum 0.3%であった。
- 日本皮膚科学会西部支部の論文
日本皮膚科学会西部支部 | 論文
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