はんこん様丘疹を呈した環状肉芽腫の1例
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概要
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58歳の女性。2002年5月両肘のそう痒・疼痛を伴う褐色丘疹が数個出現。2週後に両膝にも同様の皮疹が出現してきたため7月8日当科受診。生検を2回施行し2回目の生検で典型的なpalisaded granulomaを認め環状肉芽腫 (GA) と診断した。1回目の病理組織像を再検討したところ膠原線維間にムチンの沈着を認めGAのinterstitial typeであった。臨床検査所見で空腹時血糖196 mg/dl, HbA1c 5.7%と耐糖能異常と高脂血症, 腎機能障害が認められた。皮疹はステロイド含有テープ貼付にて扁平化した。GAは多彩な臨床像・病理組織像を呈するため典型的なpalisaded granulomaの像が得られなくてもGAを否定することはできないと考えた。
- 日本皮膚科学会西部支部の論文
日本皮膚科学会西部支部 | 論文
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