ガーデニング愛好者にみられたクレマチス(キンポウゲ科)による難治性接触皮膚炎の1例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
40歳, 女性。1年前より手指から手掌にかけて, そう痒を伴う小水疱が数個出現するようになり, 徐々に多発してきた。近医数カ所にて副腎皮質ステロイドによる外用および抗ヒスタミン薬の内服治療を受けたが難治であった。臨床, 病理組織像より接触皮膚炎が疑われ, パッチテストを行ったが原因は確定できなかった。その後の再度の問診により, 自宅にて多数の植物を育てていることが判明した。自宅の植物のパッチテストを施行したところ, クレマチス葉及び50%水抽出物に対して強い陽性反応がみられ, クレマチスとの接触を避けることにより症状は軽快した。当初患者は接触原の存在を否定していたが, 花に触れる以外の葉をむしるといった行為を接触と認識しておらず, このためアレルゲンの確定ができず, 難治になっていたと考えられた。
- 日本皮膚科学会西部支部の論文
日本皮膚科学会西部支部 | 論文
- 症例 Toxic Epidermal Necrolysis(TEN)型皮疹を呈したDrug-Induced Hypersensitivity Syndrome(DIHS)の1例
- Hydrocortisone17-Butyrate外用剤(Locoid)の使用経験--とくに弗素化ステロイド長期外用例について
- 多彩な皮膚病変を呈した慢性GVHDの1例
- Lupus Erythematosus Profundus に伴って筋の線維化を認めた1例
- 尿素外用剤塗布後の快適性に関する調査