陰茎癌の2例
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概要
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Bowen病を前駆病変とする陰茎癌の2例を報告する。症例1は81歳, 男性。初診の半年前に気付いた包皮のカリフラワー状腫瘤を主訴に受診。生検にて, 扁平上皮癌 (squamous cell carcinoma ; SCC) と診断し陰茎部分切断術を施行した。症例2は71歳, 男性。包茎手術歴あり。初診の5年前より出現した亀頭部の小潰瘍を主訴に受診。生検にてSCCと診断したが, 本人の希望があり, 放射線療法等で加療するも再発し, 最終的に陰茎部分切除及び両リンパ節郭清術を施行した。全SCCのうち陰茎部における発生頻度は低いものの, 皮膚科受診にて発見される機会は決して稀とは言えず, 陰茎部の潰瘍性病変を診察した際は陰茎癌の可能性も念頭におくべきと思われた。
- 日本皮膚科学会西部支部の論文
日本皮膚科学会西部支部 | 論文
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