腫よう随伴性小脳変性症を認めた皮膚T細胞リンパ腫の1例
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概要
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68歳,男性。1992年8月頃より,「ろれつがまわらない,歩行時にふらつく」などの症状が出現,同年10月当院神経内科に入院した。10月中旬頃より腰部と両下肢に自覚症のない皮疹が現れた為,当科紹介受診となった。皮膚生検組織の病理組織検査にて悪性リンパ腫と診断され,1993年2月22日精査加療を目的に当科に転科入院した。入院後インターフェロンγを連日筋肉内投与したところ,皮膚症状·神経症状ともに著明に改善した。また病理組織学的にも真皮上層から中層における浸潤細胞の減少を認めた。原疾患を加療することにより神経症状の改善を認めたことより,本症例の中枢神経症状を腫瘍随伴性小脳変性症と診断した。興味深い症例であり,若干の文献的考察を加えて報告した。
- 日本皮膚科学会西部支部の論文
日本皮膚科学会西部支部 | 論文
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