続発性皮膚リンパ腫を呈したNon‐Hodgkin's Lymphoma(NHL)の4例 皮疹出現後の治療反応性の多様性について:—皮疹出現後の治療反応性の多様性について—
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概要
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症例1: 43歳,男性。縦隔原発のnon-Hodgkin's lymphoma(以下NHL;precursor T-lymphoblastic)。躯幹に大豆大,暗紅色の浸潤性紅斑が多発。症例2: 65歳,男性。頚部リンパ節原発のNHL(peripheral T cell)。顔面,頚部に小指頭大,暗紅色の皮内結節が多発。症例3: 55歳,男性。右精巣原発のNHL(diffuse large B cell)。胸部に示指頭大,淡紅色の浸潤性紅斑と皮内結節が多発。症例4: 70歳,男性。右精巣原発のNHL(diffuse large B cell)。両下腿に拇指頭大,暗紅色の皮内結節が多発。組織はいずれも真皮全層に原発巣と同様の形態と同一の表面マーカーを発現するlymphoma cellが結節状~びまん性に浸潤,増殖。続発性皮膚リンパ腫と診断。症例1, 2は多剤併用化学療法により皮疹の消退傾向がみられたが,多臓器浸潤を伴い,皮疹出現より8ヵ月以内に死亡。症例3, 4は化学療法に対する原発巣や皮疹の反応は良好であり,症例1, 2と比較すると長い経過であった。4例を報告し,特に皮疹出現後の治療反応性における多様性について考察を加えた。
- 日本皮膚科学会西部支部の論文
日本皮膚科学会西部支部 | 論文
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