高齢者のそうよう性皮膚疾患に対するフマル酸エメダスチンの安全性および有効性の検討
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
高齢者のそう痒性皮膚疾患におけるフマル酸エメダスチン(レミカット®カプセル)の安全性および有効性に対する調査を中央登録方式にて実施した。登録症例は60例で,このうち,有害事象集計症例は56例,解析対象症例は55例であった。解析対象症例における疾患群別の内訳は,湿疹·皮膚炎が45例,痒疹が4例,皮膚そう痒症が6例であり,疾患名別では皮脂欠乏性湿疹が27例と全体の約半数を占めた。最終全般改善度においては,湿疹·皮膚炎で71.1%(32/45),痒疹で75.0%(3/4),皮膚そう痒症で83.3%(5/6)が改善以上と判定された。概括安全度においては,安全と判定された症例が96.4%(53/55)であった。副作用は「眠気,ふらつき」が1例,「眠気」が1例の計2例に発現したが,いずれも重篤な症状ではなく,新規の副作用は認められなかった。有用度においては,有用以上の割合が72.7%(40/55)であった。以上の結果から,フマル酸エメダスチンは,高齢者のそう痒性皮膚疾患に対して有効かつ安全な薬剤であることが確認された。
- 日本皮膚科学会西部支部の論文
日本皮膚科学会西部支部 | 論文
- 症例 Toxic Epidermal Necrolysis(TEN)型皮疹を呈したDrug-Induced Hypersensitivity Syndrome(DIHS)の1例
- Hydrocortisone17-Butyrate外用剤(Locoid)の使用経験--とくに弗素化ステロイド長期外用例について
- 多彩な皮膚病変を呈した慢性GVHDの1例
- Lupus Erythematosus Profundus に伴って筋の線維化を認めた1例
- 尿素外用剤塗布後の快適性に関する調査