PUVA療法が有効であったAcquired Reactive Perforating Collagenosisの2例
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概要
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症例1は54歳の女性。初診の8年前に糖尿病を指摘された。初診時に顔を除くほぼ全身に米粒大から大豆大の紅色の丘疹が播種状に多発し, 中央は潰瘍化し痂皮が固着していた。症例2は60歳の女性。初診の20年前に糖尿病を指摘され, 糖尿病性腎症に対し2年前から血液透析を継続中であった。顔を除くほぼ全身に症例1と同様の皮疹を認めた。症例1, 2ともに病理組織学的には中央部の表皮は欠損し, その部分に変成した角質および膠原線維束を入れ, その底部では膠原線維束の経皮排出像がみられた。Acquired reactive perforating collagenosisと診断し, いずれの症例も外用PUVA療法を施行したところ7∼8週目には自覚症状および皮疹は著明に改善した。その機序としてPUVAの止痒作用により掻破による真皮膠原線維の破壊が抑制されたことが考えられた。
- 日本皮膚科学会西部支部の論文
日本皮膚科学会西部支部 | 論文
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