最近5年6か月間の山口赤十字病院皮膚科薬疹確実例の検討
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概要
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平成3年7月から平成8年12月までの5年6ヵ月間に山口赤十字病院皮膚科で薬疹と診断した症例のうち, 原因薬剤が再投与試験, 皮膚反応, DLSTのうちの1種類以上の方法で確認できた確実例について検討した。薬疹と診断した全症例は121例あり, うち65例が確実例であった。このうち多剤に反応を示した例が2例あり, 皮疹型, 原因薬剤および皮膚反応陽性例の検討に際してののべ症例数は68例となった。皮疹型では播種状紅斑型が37例と最も多く, ついで蕁麻疹型が8例, 紅皮症型および固定疹型が各7例, 光線過敏症型4例, その他5例であり, また原因薬剤としては, カルバマゼピン6例(播種状紅斑型および紅皮症型), アモキシシリン(播種状紅斑型および紅皮症型)およびアリルイソプロピルアセチル尿素(固定疹型)各5例が多かった。確実例のうち, 再投与試験施行例は68例中42例(61.8%)であり, 皮膚反応の陽性例は63例中34例(54.0%)であった。
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日本皮膚科学会西部支部 | 論文
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