塩酸テルビナフィン1%クリーム剤の足白せんに対する有用性の検討
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概要
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1%塩酸テルビナフィンクリーム剤(ラミシール<SUP>®</SUP>クリーム)の1日1回塗布による足白癬に対する有効性と安全性を検討する目的で, 日本大学医学部附属病院三施設において共同臨床試験を実施した。対象は83例(趾間型44例, 小水疱型35例, 角質増殖型4例)であり, このうち9例(趾間型4例, 小水疱型5例)は解析対象除外とした。また3例(趾間型1例, 角質増殖型2例)は安全性評価のみとした。したがって有効性, 有用性評価は71例, 安全性評価は74例を解析対象とした。皮膚所見と菌検査の結果を考慮した総合効果判定は有効以上で趾間型84.6%(33/39), 小水疱型76.7%(23/30), 角質増殖型100.0%(2/2)であった。菌の陰性化は趾間型84.6%(33/39), 小水疱型76.7%(23/30), 角質増殖型100.0%(2/2)であった。副作用の発現は74例中2例(2.8%)に認められた。いずれも投与を中止し対症治療により症状は消失した。有用性は有効以上が趾間型89.7%(35/39), 小水疱型70.0%(21/30), 角質増殖型100.0%(2/2)であった。以上の結果より塩酸テルビナフィン1%クリーム剤(ラミシール<SUP>®</SUP>クリーム)は足白癬に対して有用な薬剤と考えられた。
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日本皮膚科学会西部支部 | 論文
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