Squaric Acid Dibutylester (SADBE)外用による円形脱毛症(全頭型および汎発型)の治療経験
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概要
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24例の(全頭型および汎発型)の円形脱毛症患者に対してsquaric acid dibutylester(SADBE)の外用療法を行い, その臨床効果について検討を行った。患者の年齢は2歳から57歳までであった。2%SADBEアセトン溶液で感作し, 0.0001%から1%までのSADBEを原則として週に1回外用した。24例のうち17例(71%)に発毛がみられ, 臨床的に著効あるいは改善がみられた。発毛がみられるまでの治療期間は1ヵ月から6ヵ月までであった。無効は7例, また治療の中断などにより6例では脱毛が再発した。しかし脱毛が再発した6例は治療の再開により再び発毛がみられた。発毛効果を維持するためにはSADBEによる接触皮膚炎を持続させることが必要であると考えられた。SADBEの外用療法は全頭型および汎発型の円形脱毛症に対する有効な治療方法であると考えられた。
- 日本皮膚科学会西部支部の論文
日本皮膚科学会西部支部 | 論文
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