萎縮局面上に生じた隆起性皮膚線維肉腫の2症例
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概要
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一部に萎縮局面を有した隆起性皮膚線維肉腫の2例について報告した。2例とも紅色の陥凹病変が先行し, その10年以上も後に腫瘤の出現が認められたもので病理組織学的には典型的なstoriform patternを呈していた。陥凹部の真皮は極めて薄く, その真皮内での幼若な線維芽細胞の増殖, 大型の異常血管を有する皮下脂肪織など正常の構造とは異なる所見がみられた。DFSPの発生機序はさまざまに報告されているが自験例は真皮の形成異常による萎縮局面を母地に生じたDFSPと考えた。
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日本皮膚科学会西部支部 | 論文
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