皮弁のうっ血改善にヒルを用いた1例
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概要
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皮弁のうっ血改善にヒルの使用が有効であった1例を報告した。69歳の男性, 踵部の黒色色素斑にて受診した。臨床像より悪性黒色腫を疑い広範囲腫瘍切除術を施行後, 内側足底動脈を茎とする内側足底筋膜皮弁にて再建した。術後, 著明な皮弁のうっ血が生じ放置すれば壊死する恐れがあったので皮弁に乱切を加えたところ一時的に皮弁の色調の改善をみた。そこで持続的な瀉血が必要と考え抗凝固作用を有する物質を産生する医療用ヒルの使用(1日2匹, 計4日間)を試みた。ヒル脱落後からも約10時間, ヒルの吸啜部位より持続的な出血が得られ皮弁の生着は良好であった。
- 日本皮膚科学会西部支部の論文
日本皮膚科学会西部支部 | 論文
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